私の12枚目撮影後のフィルム送りのトラブルは、このカウンターギアに山が無くなっていたためでした。このギアは単なる位置決めするものでその下に連動して動く重要な真鍮製の歯車を作動させています。ここは巻き上げ時に特に力が加わるわけでもなくどうしてかな?と思いながらとにかく瞬間接着剤のゼリー状のもので山を作りました。 

分解・洗浄・・・確かに複雑な構造でしたが、一度組み上げるとそう難しくないことが判明。写真はリグロインで洗浄しながら、拭き取り、カメラ用グリスを塗布しています。こうして組み上げると巻き上げが信じられないくらいスムーズになりました。ローライフレックスは丈夫なカメラでしょうが、実は細い針金にテンションを持たせ複雑なギアやカムを作動させるため、ここにグリスのかすがたまったり、切れたりすると作動が悪くなります。送りが悪くなる故障はほとんどがこれが原因でしょう。
ローライフレックス2.8Fの巻き上げOH・・・巻き上げが重く、12枚目撮影後、小刻みに巻き上げシャッターを切らないと巻けない状態になってたので分解しました。分解に当たりまずホームセンターで30番の針金を各材質すべてと精密ネジM1.7を購入、カメラ店にて3色グリス、カメラ用オイル、あとは洗浄用に無水エタノール、リグロイン(良質ベンジン)そして参考文献。なかでもローライサービスのリペアマニュアルが当初無くて組み方が解らず難航しました。アメリカから通信販売で購入50ドルと送料が20ドル・・・組めなくなってカメラ店に出すより安上がり?というより意地でしたか